子どもの口臭が気になる!口臭の原因と対策
公開日:2022年4月30日/更新日:2023年3月22日
こんにちは、交野市の歯医者、おがわ歯科こども歯科クリニックです。
マスク生活で口臭のお悩みが増えていることを以前お伝えしましたが、口臭のお悩みは大人だけではありません。子どもの口臭でお悩みの保護者の方も少なくありません。
今回は子どもの口臭の原因と対策や、親と子の口臭の関係についてご紹介します。
目次
子どもの口臭の主な原因
口腔ケア不足
歯磨きなどの口腔ケアをしっかりしていないと、食べかすやプラーク(歯垢)が残ってしまいます。プラークは、ねばねばした細菌のかたまりで、食べかすを栄養にして蓄積し、口臭の原因となります。
正しい歯磨きや歯科医院でのクリーニングなどの口腔ケアがポイントになります。
虫歯・歯周病(歯肉炎・歯周炎)
虫歯で歯に穴が空き、そこに食べカスや細菌が溜まると、口臭を引き起こすことがあります。歯周病も口臭の原因となります。歯を磨くと歯茎から出血がある場合は歯周病の可能性があります。
虫歯や歯周病にならないように予防することがいちばんですが、早期発見・早期治療を心がけましょう。
唾液の減少
唾液には口の中の細菌の繁殖を抑える作用があります。唾液が減ることで、細菌を抑える作用が弱くなるため、口臭が強くなる場合があります。唾液が減る理由は様々ですが、お口の体操や唾液腺マッサージで唾液の分泌を促すことが大切です。
口呼吸や口ぽかん
口がぽかんと開いている、口で呼吸する癖がついていると、お口の中が乾燥してしまい、菌が繁殖しやすい環境になります。これが唾液の減少や虫歯に繋がり、口臭の原因となります。
さらに、口呼吸や口ぽかんは子どものお口の成長や歯並びの乱れにつながることがあります。歯並びが乱れるとお口のケアがしづらい部分もあり、磨き残しにもつながってしまいます。
口呼吸や口ぽかんには鼻呼吸を意識することが大切。また、お口まわりの筋肉を鍛えることで、改善されることがあります。
鼻づまり
アレルギー性の鼻炎、喘息、慢性副鼻腔炎など慢性的な鼻づまりは、口呼吸や口ぽかんにつながり、お口の乾燥や歯並びの乱れにつながることがあります。耳鼻科や内科で根本的な原因をしっかりと治しておくことが大切です。
心配しなくていい口臭
起床時や空腹時、緊張時は唾液の流れる量が減るため、口臭が強くなることがありますが、誰でも起こる生理的な口臭ですので心配ありません。また、においの強い食べ物を食べたときは口臭も強くなります。
これらは、歯磨きやうがいをすることで改善されます。
親の口臭は子どもの口臭に関係あるの?
口臭は遺伝しませんが、食器の共有やキスなどのスキンシップを通して、お口の菌が周りの大人からうつることがあります。そのため、子どもと触れ合う時間が長い大人の虫歯や歯周病の菌が多ければ、子どもへの感染のリスクが上がってしまいます。
また食事の内容や生活習慣も似てくるため、親や家族に口臭がある場合、子どもも似たお口の環境になる可能性もありますので、家族で一緒にお口のケアや生活習慣の改善に取り組むことが大切です。
子どもの口臭改善の具体的な対策
正しい歯磨き
歯を「磨いている」と「磨けている」は違います。せっかく時間をかけて丁寧に歯をみがいているつもりでも、食べかすやプラークを落としきれていないかもしれません。
正しい歯の磨き方は歯科医院で教えてもらうことができます。⻭並びや磨き方の癖が一人一人で異なるため、当院では患者様に合った⻭の磨き⽅のアドバイスを行っています。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスを併用すると効果的です。子どものお口のケアは、仕上げ磨きなど大人の協力が必要です。
歯科医院に通う習慣をつける
子どもの時から歯科定期健診に通い、虫歯チェックやクリーニングを受けましょう。歯は悪くなってから治すのでなく、悪くならないように予防し、健康なお口の環境を作ることが口臭予防だけでなく、将来のお口とからだの健康に繋がります。子どもの時から歯医者さんはこわくないところだと知ることで、苦手意識もなくなります。
よく噛んで食べる
よく噛んで食べることは、唾液の分泌を促し、お口を清潔に保つことができます。さらに、口周りの筋肉が鍛えられ、顎の成長を促し、ケアしやすいきれいな歯並びに導きます。
噛み応えのあるものをトッピングしたり、食材を大きめに切るなど調理方法を工夫してあげると良いでしょう。
口呼吸を改善する
口呼吸や口ぽかんの方は、唇や頬など口周りの筋肉が弱い方も多いです。「あいうべ体操」などのトレーニングで、お口周りの筋肉を鍛えましょう。
また、口呼吸や口ぽかんは無意識に行っていることが多いので、目に付くところに「鼻呼吸」と書いたメモを貼っておくなど、ご自身で意識することが大切です。子どもの口が開いていることに気づいたら、そっと教えてあげましょう。
当院の予防矯正
当院では口呼吸の原因となる口腔習癖(指しゃぶりや爪噛み、舌で歯を押すなど)の根本原因を改善する予防矯正を行っております。子どものお口は発達段階で、顎を広げたり歯の位置を動かしやすいだけでなく、歯並びに関わる癖を治しやすい時期です。早い時期から予防矯正をすることで、できるだけ歯を抜かずにきれいな歯並びを目指すことができ、口呼吸や口ぽかんの改善につながります。
まとめ
今回は子どもの口臭の原因と対策や、親と子の口臭の関係についてご紹介しました。
お子様に心当たりがある項目はありましたでしょうか。ここで紹介した他にも、口臭の原因は様々です。
しかし、気にし過ぎも良くありません。口臭は誰にでもあります。神経質になり過ぎないように、まずは一度ご相談下さい。口臭の原因を知り、根本からその原因を取り除くことが大切です。
お口のトラブルをしっかり治療し予防を続けることで、ほとんどの場合、口臭を予防することができます。
当院では、お子様に寄り添った治療で、痛みに配慮した治療を心がけております。歯科定期健診では、歯並び等のチェック、クリーニング、歯石取り、歯磨き・仕上げ磨き指導、虫歯予防などを行っております。
お子様とご家族、歯科医師や歯科衛生士、みんなで協力して、お子様のお口を健康に育てていきましょう。
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● 小児矯正
● 小児歯科
記事監修医
交野市倉治の歯医者
おがわ歯科こども歯科クリニック
院長・歯科医師 小川洋平
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