お口の健康と免疫力の関係
新型コロナウイルス感染対策として「免疫力」に注目が集まっています。
免疫力とは、ウィルスや細菌などの病原体を侵入させない、侵入したとしても戦って体を守ってくれる力の事です。生活習慣(睡眠、食事、運動など)、ストレス、加齢などが免疫機能の低下の原因と言われています。それに加え昨今では、口腔内環境も免疫力低下の要因の1つと言われています。
今回はお口の健康と免疫力の関係についてご紹介します。
お口の健康と免疫力はどのように関係しているの?
お口の中には、細菌がたくさんいます。体を守ってくれるものから悪さをするものまで様々です。
お口は細菌を体内へ侵入させないためのバリアの役割を持っています。
しかし、虫歯や歯周病などで口腔内のバランスが崩れると、バリア機能が欠如してしまいます。
免疫力が低下すると、歯周病や虫歯にもなりやすくなり、更に免疫力が低下するという負のスパイラルになってしまいます。
口腔ケアをしっかりすることで、悪い細菌の量を減らすとともに、虫歯や歯周病を予防することができ、免疫力の向上にもつながります。
どんなケアをすればいいの?
● 歯磨き
歯磨きで大切なのは、プラーク(歯垢)を取り除くことです。歯科医院で正しい歯の磨き方を身に着けておくことが大切。お子様の場合は、仕上げ磨きなど大人の方がしっかり管理してあげると良いでしょう。
歯間ブラシやフロス、フッ素入りの歯磨き粉や洗口液を使うとさらに効果的です。
● 舌のケア
舌の表面にも食べかすや細菌などの汚れが付いています。1日1回、鏡を見ながら柔らかい歯ブラシや舌専用のブラシで、奥から手前に優しく磨きましょう。舌の表⾯を傷つけないように注意が必要です。
● 規則正しい生活習慣
規則正しい生活習慣は健康的に過ごすための基本です。しっかり栄養や睡眠をとり、適度な運動を心がけましょう。
● お口の体操
むせる、食べこぼす、飲み込みにくいなど口腔機能が低下すると、唾液の分泌も悪くなり、口の中の自浄作用、殺菌作用、粘膜の保護などを助ける働きも低下してしまいます。誤嚥性肺炎にもつながりますので、日頃からお口まわりの体操を意識してみましょう。
あいうべ体操が効果的です。「あ~」「い~」「う~」「べ~」と大きくゆっくりと口を動かすだけの簡単な体操です。
● 歯科定期健診
一生懸命歯を磨いても、どうしても磨き残しはありますので、歯科医院でプロによるケアを受けましょう。当院では患者様の磨き方の癖や歯並びに合った歯磨き指導、虫歯が無いかなどのお口のチェックなど現状のご説明や患者様に合わせた予防方法をご提案いたします。
日ごろからトラブルが起こりにくいお口の環境を整えておきましょう。
参考
公益社団法人 日本歯科医師会
https://www.jda.or.jp/corona/Tooth-and-mouth-health.html