虫歯の母子感染とは?家族と子どものお口の健康の関わりについて
公開日:2021年9月8日/更新日:2023年5月10日
赤ちゃんのお口の中には虫歯の原因菌であるミュータンス菌がいません。ではなぜ虫歯になるのでしょうか?
ミュータンス菌は赤ちゃんと接している家族など周りの大人からうつるといわれています。
その中でも、特に母親と接する時間が多く、母親からミュータンス菌が感染するケースが多いため、母子感染と言われていますが、もちろん父親や他の家族も気をつけなければなりません。
今回は、赤ちゃんや子どもにミュータンス菌がうつる原因や、それらのリスクを減らすための予防方法についてご紹介します。
目次
家族から子どもにどうやってミュータンス菌が感染するの?
家族が子どもとお箸やコップなどの食器を共有したり、噛んで柔らかくした食べ物を与えたり、愛情表現としてキスをしたりすることがミュータンス菌の感染の原因となります。
特に子どもと身近なお母さんや家族のお口に虫歯があると、赤ちゃんにミュータンス菌が感染するリスクが上がってしまいます。
子どもが虫歯になりやすい時期「感染の窓」
1歳半から3歳ごろまでは「感染の窓」と言われ、大人から虫歯が感染しやすい時期ですので特に注意が必要です。
この時期に虫歯にならなければ、その後虫歯になりにくくなると言われていますが、変わらず予防を続けることが大切です。
虫歯の感染を予防するには
子どもへの虫歯の感染を予防するためには、子どもを取り巻く家族みんなでしっかりと虫歯のリスクを減らしておくことが大切です。口腔ケアは赤ちゃんだけでなく、ご自身の健康のためになりますよ!
具体的には、以下の様な予防方法を実践しましょう。
子どもの虫歯予防対策
歯が生え始めたタイミングで、早めの歯科医院デビューをし、乳歯が生え揃うまでにはかかりつけの歯科医院を持っておくと良いでしょう。
当院では、2歳6か月児歯科健診終了を目安に、歯科医院での定期検診を受けることをお勧めしております。キッズスペースやファミリールーム、無料院内託児(予約制)を行っており、お子様連れの方が通いやすい環境づくりに取り組んでおりますので、お気軽にご相談下さい。
家族の虫歯予防対策
歯科医院の定期健診やクリーニングを受ける
定期健診で、お口の健康をしっかり管理し、プロによるクリーニングで、磨き残しているプラーク(歯垢)を減らして虫歯リスクを下げましょう。虫歯や歯周病がある方はしっかり治療しておきましょう。
また、歯磨き指導で教わった内容を日頃のケアに役立てましょう。
ホームケアをしっかりと行う
歯科医院で身に付けた正しい歯磨を実践したり、歯間ブラシやフロスの併用、フッ素入りの歯みがき剤や洗口液で細菌の活動を抑えるなど、日ごろから虫歯になりにくい口腔環境にしておきましょう。
キシリトールを取り入れる
キシリトールは虫歯の原因となるミュータンス菌の活動を弱め、お口をキレイに保つ働きがあります。
歯科専用のガムやタブレットはキシリトール100%ですので、虫歯予防に効果的です。
規則正しい生活を心がける
虫歯予防はお口のケアだけではありません。バランスの取れた食事や、適度な運動、十分な睡眠など規則正しい生活は健康の基本です。よく噛んだり、間食の量や回数を決めたり、食べたら歯を磨くことなども心がけましょう。
まとめ
今回は、赤ちゃんや子どもにミュータンス菌がうつる原因や、それらのリスクを減らすための予防方法についてご紹介しました。
小さなお子様は自分でお口をケアしたり、歯科を受診したりできないため、親御さんや家族の協力が必要です。ご家庭での毎日のケアと歯科医院での定期的なチェックで、お子様のお口の健康を守ってあげるとともに、ご家族も一緒に予防歯科に取り組みましょう。
下記のブログにもお子様のケア方法やお口を育てるポイントなどをまとめておりますので、併せてご覧ください。
記事監修医
交野市倉治の歯医者
おがわ歯科こども歯科クリニック
院長・歯科医師 小川洋平
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