子育て奮闘中のお母さん達に知って欲しい事 第8話:幼児食前期
今回は幼児食前期(奥歯噛み学習期)についてお話しようと思います。過去のブログは1歳までのお話でしたがこれからは1歳以降のあごの成長と歯並びについてのお話になります。
矯正治療などが必要になる子が多い現代においてこの時期からの対策が意外と重要だったりします。
幼児食前期(奥歯噛み学習期)は、奥歯で噛み砕いて食べることを学ぶ時期、月齢(目安ですが)1~2歳頃です。
舌と口の動き
- 舌は左右にも上手に動くようになります
- 食べ物を舌や頬で奥歯の上にのせて上手に食べられるようになります
歯の萌出状態
第一乳臼歯(前から4つめの歯)、乳犬歯(糸切り歯の乳歯)が生えます
全身の様子
しっかりと歩けるようになり、行動も活発になります
食べられる物(目安)
- 線維性の弱い野菜(ゆでたほうれん草の葉の部分など)
- 肉類はひき肉が基本(ハンバーグなど)
- 2歳頃になれば、繊維を切った薄切り肉も食べられるようになります
- 魚は煮魚が中心。焼き魚は硬くないものなら食べられます
*調味料はトマトケチャップ、カレー粉、ニンニクなども少量使用できるようになります
*自我が出て、「むら食い」「ばっかり食べ」や好き嫌いなどが出てきます
☆アドバイス☆
- 幼児食前期(奥歯噛み学習期)の頃になると、手指・腕・口が協調できるようになり、食具を使って食べられるようになります。
手づかみで食べるようになったら、スプーンを練習し始めましょう!
(最初はグリップの太くくりの小さいものが使いやすいでしょう)
スプーンが上手に使えるようになったら、フォークも使ってみましょう。
- 手づかみ食べだけでなく、スプーンやフォークの使用、前歯で噛み切り奥歯で噛み砕くような料理を意識して調理をしましょう!
注意点!
- この時期は、第一乳臼歯と乳犬歯が生えてきますが、第二乳臼歯(乳歯の一番奥の歯)はまだ生えていません。そのため、噛む力は大人の1/10ぐらいなので、繊維性の強い野菜(キャベツやレタスなどの生野菜、ゆでた野菜でも小松菜)など、噛み切れないものがたくさんあります。それを知らずに、大人と同じ食材を与えてしまうと、吐き出したり、「いつまでも飲み込まない」などの行動につながります。
- 吐き出したものは「食べにくいもの」、「噛み切れないもの」と理解して、細かく切ったり、軟らかく煮たり、他の食材に混ぜるなど工夫してみましょう!
ただし、軟らかすぎたり小さく切りすぎると、「まる飲み食べ」につながります。
大人の食事よりも少し軟らかめに調理し、大きめに切って奥歯で噛ませるような工夫も必要です。
五感を育ててあげるのも重要な時期です
視覚:色、にごり、透明感、形など視覚を意識した食材選びや調理法を心がけましょう。栄養面でも、いろどり豊かな方が良いです。
嗅覚:新鮮な食材は味や香りが豊かです。リンゴやパイナップルなどの香りや、ごまの香ばしさなどを意識してお料理に取り入れてみましょう。
触覚:口は手と同じぐらい感じ取る能力を持っています。軟らかい、硬い、ザラザラ、どろどろ、つるつる等さまざまな食感の食べ物を取り入れてみましょう!
聴覚:「パリパリ」「ポリポリ」などの食べるときの音は食事の楽しみのひとつです。また、台所から聞こえてくる調理の音は食欲を高め、想像力を育むことにつな がります。
味覚:素材そのものが持つ美味しさを感じるために、塩分や糖分を控え、薄味のお料理にしましょう!
最初は難しく感じる事もあると思いますがまずできる事から1つずつはじめてみると子育ての不安も少し楽になると私は考えます。
きれいな歯並びは毎日の食事と習慣から。
交野市、枚方市、四条畷市、寝屋川市からも通いやすい大人とこどものための歯医者さん
津田駅の歯医者、おがわ歯科こども歯科クリニックの小川でした。